雄大「‥でも、稀と離れたくないから。
明日はせっかくの休みだし。」

成美「はいはい。ご馳走さま。」

成美は呆れた表情を
浮かべながら俺の前の
イスに腰掛ける。

成美に会って分かった。
どうして家に帰れないと思ったのか。

雄大「なあ、成美。
お前の苦手なものって何?」

成美「突然、何なのよ。
んー、苦手なものかあ。
私はおばけ屋敷が苦手かな。」

雄大「おばけ屋敷?
夜の病院は平気なのに?
矛盾してるなあ。」

成美「うるさいなあ。
小さい頃にね、兄貴と
一緒におばけ屋敷に入って
置いてけぼりにされたの。
それがトラウマになって
今でもおばけ屋敷だけはダメ。」

雄大「じゃあさ、どうすれば
成美はおばけ屋敷に
行きたいって思える?」