雅喜「もしもの事が起きて
あんたが悲しみに負けそうになった時
俺と坊ちゃんとであんたを支える。
あんたが幸せになれるまで
いつだって話を聞く。
だから、悲しみを1人で
抱え込もうとするな。
あんたには俺たちがいるから。」

多田「...先生。両親に会えますか?」

雅喜「直接は無理だけどICUにいる。」

多田「両親の顔を見てきます。」

雅喜「ああ。」

彼女がいなくなると
坊ちゃんはため息をついた。

脩「ここにいるのが理事長や
他の医師なら、即刻クビですよ。
患者家族の不安を煽って
どうするんですか。」

雅喜「分かってるよ。」

脩「...でも、名スピーチでした。
きっと彼女の胸にも刺さりましたよ。」

彼女の励みになったのなら
それはそれで嬉しい事だけど
相手が稀だったら良かったのに...と
思ってしまった。