信号が青に変わり俺は車を走らせた。

稀「雄にいってズルいよね。」

雄大「ズルいって?」

稀「私ばっかりドキドキして
なんか嫌だ‥。雄にいの事も
いつか絶対にドキドキさせるから。」

雄大「ふっ。楽しみにしとく。」

精一杯、余裕なフリをしてるけど
俺の心臓はいつも稀に
ドキドキさせられっ放しだ。
でも、絶対に稀には言わない。

雄大「着いたよ。」

車から降りると稀は驚いていた。

稀「雄にい、ここって‥」

雄大「ほら、行くよ。」

稀と手を繋ぎ赤い絨毯の上を歩く。
まるでバージンロードを
歩いているみたいだった。

ボーイ「冴島様。
お待ちしておりました。
ご案内致します。」

席に座ると物珍しそうに
辺りをキョロキョロと見渡す稀が
子供みたいで本当に可愛かった。