家に帰ると稀は鼻歌交じりに 夕飯の支度をしていた。 ーガチャ 雄大「ただいま。」 稀「おかえり!雄にい。 今日は雄にいの好きな 煮込みハンバーグだよ!」 すれ違いが多い生活の中でも 稀はこうしていつも 時間が合う時には必ず夕飯を 用意して待ってくれている。 嬉しい事だと思う。 でも、今日はその優しさですら 鬱陶しいと思ってしまった。 余裕のない俺にとっては ありがた迷惑でしかなかった。