郊外にあるせいか、そこは
比較的、静かな場所だった。

多田「助けてください!」

だからこそ、よく聞こえた。
その悲痛の叫びが。

俺よりも早くその声の主の元へ
駆けつけたのは坊ちゃんだった。

脩「どうしました?」

多田「お父さんとお母さんが‥」

脩「家はどこ?」

多田「そこの2階です。」

彼女が指さす家へ迷わず入っていった
坊ちゃんの後を追いかける。

ドアノブは回した坊ちゃんは
眉間にシワを寄せた。