雅喜「俺は、そんなんじゃ...」

脩「俺よりも雅喜先生の方が
冴島先生の事をよく知ってるでしょう。
本当は分かってるんじゃないですか?」

坊ちゃんに言われなくとも分かってる。
でも、分かってるからこそ
俺は行動に移すことが出来ない。

雄にいという人物を
1番間近で見てきたからこそ
俺はどうしても稀に会いに行けないんだ。

脩「そろそろ、午後の回診の時間ですね。
病院へ戻りましょうか。」

雅喜「ああ。」

当たり前のように坊ちゃんは
財布からカードを取り出すと
2人分の会計を済ませ
徒歩3分の距離にある
西園寺記念病院へと歩き出した。