信号が赤に変わり稀の様子を伺うと
稀はじっとこちらを見つめていた。

稀「好きだよ、雄にい。
昔からずっと‥‥大好き。」

雄大「うん、知ってる。」

そう言いながらも俺は
どこか不安だった。

稀の潤んだ瞳に耐え切れなくてキスした。
俺はずっとそうやって
誤魔化しながら生きていく。
そうゆうずる賢い人間なんだ。

稀とも雅喜とも違う
全てを知っていて見て見ぬ振りをする。
ドロ団子には手をつけない
薄汚い大人へと変化していく。

気持ちの上では同等を装っていても
遥かに俺は2人には敵わない。
純真無垢な心はもうここにはない。