この金持ちの坊ちゃんは
きっと経験した事がないだろう。
天秤にかけてもその重さを計れない
大切な人、2人の板挟みになる
気持ちなんか。

雅喜「理解出来ないだろ。
坊ちゃんには。俺はずっと
雄にいの本当の笑顔が見たかった。
実家にいた頃の雄にいは
今みたいに笑う人じゃなかった。
なのに、ずっと見たかった
雄にいのそんな笑顔を見せられたら
会いに行けるはずないだろう。」

脩「冴島先生の事を大切に
思ってる事は分かりましたよ。
でも、さっきから雅喜先生は
冴島先生の事ばかり言ってますけど
雅喜先生はどうしたいんですか?」

雅喜「...俺?」

脩「喜ばないと思いますよ。
そんな風な押し付けがましい
遠慮で譲られたって。」