美優「そうだね。ああいう人って
実はすごく貴重なのかもしれない。
真っ白壁。無機質な天井。
病院にいるとさ、余計に気が滅入る事って
結構あると思うんだ。シンプルな
空間だからこそ余計な事を考える。
でも、あの人と話してると
こんな嫌な奴にもう二度と
会いたくないって思えたよ。」

雄大「そうか。」

美優「柳瀬先生を私の担当医に
してくれて、ありがとう。
ちょっとだけ頑張ってみる。」

美優ちゃんが前向きに
なってくれた事は嬉しかった。
でも...俺は久しぶりに
大きな壁にぶち当たった。

俺は本当に医者として
これからも働き続けていけるのだろうかと。