誰にも知られず誰にも頼らず
最期の時を迎えた父の気持ちを
俺は知りたいと思った。

蒼太「あんたは現実と向き合えないだけだ。
過去の事が忘れられなくて‥。
その傷のデカさは俺には分からない。
あんたの心はもう死んでるのかもしれない。
でも、今あんたがここにいるって事は
変わらない真実だから。
あんたの心は死んでない。
ただ、枯れてるだけなんだ。」

美優「枯れてる?」

蒼太「たった一滴でいい。
微かな水さえあれば
あんたはまた元に戻れる。
ここがあんたのオアシスだ。
あんたにはちゃんとオアシスがある。
何度だって頼る事が出来るんだ。
だからさ、いつでもここへは
来られるから‥もう一度砂漠で
頑張ってみてもいいんじゃない?」