稀の横顔が悲しそうだった。

稀は昔から自分に自信がない。
ものすごく魅力的な人なのに
自分自身で気付いていない。

そういう稀の事も、もちろん
俺は好きだけど、何よりも
もっと自信を持って欲しかった。
というよりも自覚して欲しかった。

稀に惚れられれば誰でも
稀の事を好きになってしまう事を。

雄大「‥‥してるよ。」

稀「へ?」

雄大「嫉妬してる。
他の男にあんな笑顔
見せるなよって嫉妬してる。
でも、俺の方が歳上なのに
そんな事言うの嫌じゃん。」

稀「‥‥‥雄にい‥‥。」