雄大「いや、彼女を助けるのは俺たちだ。
何度、自傷行為を繰り返しても
しつこいくらい俺たちが助けて
何度も何度も何度も自分は俺たちに
生かされて、ウザイ。しつこい。
鬱陶しいと彼女は思うだろう。」

蒼太「それ逆効果ですよ。
一応、大学では心理学専攻
してたんで自殺志願者にとって
一番やっちゃいけない事は‥」

雄大「知ってるよ。でも、彼女にとって
ここは最後の砦はなんだ。
俺たちが見放せば彼女は本当に死ぬよ。
絶望の中で絶望してしまった時
初めて彼女は死を選ぶ。
だから、俺はイタチごっこでも
いいと思ってる。何度自傷行為を
繰り返してもあの人たちに生かされる。
今の彼女はそう思いながら
自分を傷付けているのだから。」

偉そうに分かったような事を言って
弱さには随分前から気付いていた。
限界がある。俺は...彼女ような人を
救えるほどの技術も自信も
与えられる言葉も持ち合わせてはいない。

でも、柳瀬は違う。
俺に無いものを全て持っている。