雄大「誰かの命を奪う訳ではない。
誰かの命と共に生きるんだ。
二人分の命を背負う君に
今この瞬間を生きててよかったと
思う日が訪れて欲しい。
君がそう思う事で君に命を託した
ドナーも幸せになれるんだ。」

佑磨くんは俯いていた。
俺だって辛い。まだ未成年の
この子に命の決断を迫るのは。

雄大「3日だけ待つ。
厳しい事を言うようだけど
あまり長くは待てないんだ。
それまでに君の決断を聞かせて欲しい。」

とにかくこの場から去りたかった。
でも、佑磨くんは俺を呼び止める。

佑磨「待って!」

雄大「どうした?」

佑磨「移植すれば俺は
生きられるの?」

雄大「手術をしてみない事には
分からない。」

佑磨「やっぱり冴島先生は
嘘はつかないんだね。」

雄大「え?」