佑磨「先生、どうしたの?」

雄大「君に大切に話があるんだ。」

佑磨「移植の事?」

雄大「ああ。」

でも、長年、病気と戦ってきた
佑磨くんは全てを悟っていた。

佑磨「俺に心臓くれる人って
どんな人なの?」

雄大「ごめん。それは教えられない。」

佑磨「そっか。そうだよね。
あのさ、冴島先生...。
ずっと考えてた事を言ってもいい?」

雄大「何だ?」

佑磨「俺はそんな心臓貰えないよ。
俺がその心臓を貰えばその人は
死んだって事になるんだよね?
その人は生きたがってたよね?
最後の最後まで生きる事を願ってた。
‥そんな心臓を俺が貰える訳ないだろ。」

今まで佑磨くんが移植を
拒んでいた理由は知っていた。
彼は優しい人だから。