蒼太「冴島先生もそんな風に
思うんですか?」

俺は柳瀬の質問に答える事が出来なかった。

知っていた。ずっと前から。
限界がある事くらい。
でも、俺はそれを認める事をしなかった。
認めてしまえば終わる事を知っていたから。

俺は何が何でも医者で
あり続けなければならない。
色んな人の想いと共に今の俺は
生きているのだから。

雄大「柳瀬。今から佑磨くんに
移植の件を伝えに行ってくる。
ここ、任せていいか?」

蒼太「はい。」

柳瀬から逃げるように
ここに来てみたけど
俺は言葉の1つも用意していなかった。