柳瀬といると調子が狂う。

昨日、稀に励まされ
勇気を貰ったばかりなのに
戦うと誓ったばかりなのに
佑磨くんの父親に胸倉を
掴まれた途端、そんなものは
見事に消え去った。

でも、柳瀬がいたから助けられた。
いや、それを知っていたから
俺は柳瀬を連れて行ったのかもしれない。

蒼太「冴島先生。すみません。
さっきは余計な事を言って。」

雄大「俺はズルいな。」

蒼太「え?」

雄大「柳瀬が俺を助けてくれるような
気がして、さっきも連れて行った。
柳瀬に頭を下げさせる事が
分かっていながらも俺は1人じゃ
自信がなかったんだ。」