母「それで大切な話というのは?
佑磨は後どのくらい生きられますか?」

冴島先生の気持ちが痛いほどに
伝わってくる。
本当はこんな話などしたくはないだろう。
でも、今朝の冴島先生の様子は
違っていた。何かを決意したような
そんな瞳をしていた。

雄大「正直に言うと...いつ...
急変してもおかしくない状況です。
佑磨くんが生きる道は
心臓移植しか残されていません。」

父「そんな事は分かってますよ!
ですから、私は以前から
冴島先生にお願いしてるんでしょう!」

いつか、冴島先生は言っていた。
手術が上手くいかなかった時
俺たちは120%責められると。
手術をする前で、この調子なのだから
今よりもっと酷いのだろう。

幸い、俺はまだその現場に
居合わせた事はないけど
その日が訪れると思うと怖くなる。