帰り支度を済ませ
校門の前で松下くんを待つ。

松下「篠宮。待たせて悪い!」

稀「ううん、平気。」

松下「これ、参考書。
後、辞書とか他にも使えそうなもの
入れてあるから。使って。」

稀「こんなに沢山いいの?」

松下「俺は使わないからさ。
篠宮に使ってもらえると嬉しい。
篠宮の夢、応援してるから。」

その笑顔がなんだか少しだけ
可愛らしくて、不覚にも
ドキッとしてしまった。

稀「ありがとう。」

松下くんはもう一度
私に笑顔を向け遠くの方に
視線をうつす。