成美「そっちの方がよっぽど甘酸っぱい。」

雄大「え?」

成美「誰にだって死は訪れる。
ただ、ここにいる人たちは
その時間が短かっただけ。
それだけなんだよ。」

雄大「俺も成美みたいにもっと
ドライな考え方が出来たら
よかったのにな。お前が羨ましいよ。」

成美「どこ行くの?雄大。」

雄大「回診に行ってくる。
108号室の君島さんが心配だ。」

いつも通り仕事をこなす。
だけど、俺の頭の中は
佑磨くんの事でいっぱいだった。

彼を助けたい。
でも、弟の心臓を貰った事を
いつか、佑磨くんが知った時
彼は生きて行けるのだろうか。

絶望を感じたりはしないだろうか。