雅喜「そう言うお前は
どうなんだよ。
ちゃんと決めてんのかよ。」

蒼太「決めてるよ。
俺は新東京病院へ行く。
新東京病院の救急救命科で働いて
将来は海外の戦地へ行って
沢山の命を救う。
それが俺の目標かな。
とりあえず今、早期研修医として
新東京病院に行く手続き
進めてもらってるし。」

蒼太には明確な目標があった。
それに比べて俺が医者を
目指す理由なんて
ちっぽけなものだった。

スタートラインが違った。
そんな中途半端な気持ちだから
俺はいつまで経っても
将来を決める事が出来ない。

蒼太「実際、そうなれる
確率はすっげぇ低いんだろうけど
足枷くらいにはなるでしょ。
新東京病院に入ればさ。」

幾度となく感じた気持ちだった。
劣等感。...俺は、今までその言葉と
何度戦った事だろう。

まさか、ここに来てまでそれを
味わうとはな。