稀「私、雅喜に何度も
助けてもらったよ。
今も助けてもらってる。
‥だから、ありがとね。」

雅喜「やめろよ。
稀が素直だと何か怖えわ。」

花火の光のせいだろうか
今日の雅喜はいつもと少し
違って見える。

雅喜「来年は着ろよな、浴衣。」

稀「え?」

雅喜「一緒に行く人いなかったら
俺が言ってやるから。
で、思いっ切りバカにしてやる。」

稀「来年は彼氏と行きますから!」

雅喜「ふっ。そうかよ。」

花火が終わるといつも通り
街は静けさを取り戻す。