雄大「そうじゃなくてさ。
本当に無いんだよ。
いや、ありすぎて困るってゆーか
全部としか答えようがない。
5歳の稀がシロツメクサの
花かんむりをプレゼントしてくれた
あの日から稀の全部が好きなんだよ。
大きくなったら雄にいの
お嫁さんになる。その言葉を信じてるんだ。」

それでいいと思っていたけど
それじゃダメなのかもしれない。
雄にいが指輪を渡さない理由を
私は知らなければならない。

稀「雄にいは何で私の左手に
指輪をはめてくれないの?」

雄大「...稀が俺の事を
好きじゃない...からかな...。」

今にも泣き出しそうな表情で
そう言った雄にいの言葉の意味が
私には分からなかった。

私は昔から雄にいの事が大好きなのに。

雄大「奇跡だなって思ってるんだ。
今ここに稀がいる事がさ。」

奇跡だって思ってるのは私の方なのに。