柳瀬がいなくなり自販機で
飲み物を買っていると
隣に怜くんがやってきた。

雄大「何か飲むか?」

怜「え?いいんですか?」

俺が小銭を押すと怜くんは
炭酸飲料のボタンを押す。
こうゆう姿を見るとまだ
彼も子供なんだと思い知る。

怜「さっき、柳瀬先生が病室に来て
手術を受けたくないのなら
受けなくていいと言われました。」

雄大「そうか。」

怜「僕は、手術を受けたいんです。
でも、手術を受けて命が助かったとしても
もう二度とチェロが弾けなくなったらって
考えると命を諦めてしまおうと
思ってしまうんです。チェロのない
人生を生きる自信がないんです。」