脩「勝ちたいんですか?
冴島先生に。何を?」

雅喜「何をって?」

脩「一人でも多くの患者を
救えばあなたは勝てるんですか?
それとも、冴島先生よりも
有名になればあなたの勝ちですか?」

雅喜「分からねぇ。
けど、俺は雄にいに
認められたかったのかもしれない。」

脩「なるほど。」

雅喜「一言でいい。
雄にいにお前は凄いって
褒められたい。」

いや、もしかすると雄にいよりも
御曹司は命について詳しい奴
だからなのかもしれない。

脩「なれますよ。
その野心があればいつか
冴島先生も認めるほどの名医に
あなたはなれると思います。
だから、捨てないで下さい。
今のその気持ちを、冴島先生と
張り合おうとするその心を
いつまでも持ち続けて下さい。」