雅喜「まだ決めてない。
そもそも今年、卒業出来るかも
分かんねぇしな。」

蒼太「確かに。今年も留年したら
二冠王って事で祝ってやるよ。」

雅喜「うっせぇな。
ちゃんと卒業するよ。」

俺があの街に残り続けている
理由は一つしかない。

稀がいつあの街に
帰ってきてもいいように。

帰ってきた時、せめてもの
居場所を残しておくために。
俺はあの街に残ってるんだ。

例え、稀がそんな事を
望んでなかったとしても
俺は、稀との思い出が沢山
詰まったあの場所を
無くしたくはなかったんだ。