医大を卒業した柳瀬は
正式にうちの病院の研修医となり
俺は引き続き指導医になった。

蒼太「おはようございます、冴島先生。」

雄大「おはよう。」

早期研修医時代のあの出来事を
乗り越え、正式な研修医として
働き始めた柳瀬は随分と成長した。

雄大「柳瀬、ちょっといいか?」

蒼太「はい。」

相談室に柳瀬を呼び出した俺は
1枚のカルテを手渡す。

蒼太「何ですか?これ。」

雄大「吉川 怜くん。16歳。
3か月前からうちに入院している。」

蒼太「覚えてます。」