雄大「悪いな。柳瀬も柳瀬で
大変な時期なんだ。」

雅喜「そう。あいつメンタル弱いからな。」

雄大「お前もだろ?」

雅喜「え?」

雄大「まあ、無理はするな。
お前まで俺みたいになる必要はない。
あの人の言う事なんて昔みたく
余裕でスルーしろよ。
犠牲になるのは俺一人で十分だから。」

本当に...変わらない。雄にいは。
自分1人で全てを背負って
俺に気を遣う所とか、人の気持ちが
全く分からない所とか。

雅喜「俺は雄にいじゃないから。
親父に言われた位で
医者になろうなんて思わねぇよ。」

雄大「そうか。...力になれるかは
分からないけど、何かあったら
一番に連絡しろよ。
これでもお前の兄貴だから。」

雅喜「分かってるよ。
蒼太の事、頼んだな。」

雄大「ああ。」

雄にいは1万円札を机に置くと
居酒屋を出て行った。