雄大「でも...」

雄にいは手に持っていたグラスを
テーブルの上に静かに置いた。

雄大「正直な事を言うと
他人の命よりも俺はお前の命の方が
大事だから。お前が無事でよかったよ。」

ああ、俺は本当に何で雄にいの弟なんだろう?

雅喜「変わらないな、雄にい。」

雄大「え?」

雅喜「雄にいは優しすぎる。」

雄大「そうでもないだろ。」

しばらく俺と飲んでいた雄にいは
時間が立つにつれ時計を気にし始める。

雄大「悪い、雅喜。」

雅喜「何?」

雄大「俺、今から柳瀬と
飲む約束をしてるんだ。
もうそろそろ終わる頃だから
迎えに行ってもいいか?」

雅喜「ああ、うん。」

ガキみたいだけど、なんとなく
蒼太に雄にいを取られた気になった。