蒼太「冴島先生は辛くないんですか?」

雄大「辛いかどうかはもう...
正直分からないんだ。でも...
患者にとって俺たちは希望なんだ。」

蒼太「‥希望ですか?」

雄大「この人なら信頼できる。
この人なら自分の命を
救ってくれるかもしれない。
そういう希望を持って患者は
ここにいるんだよ。
この人に治してもらいたい。
そう思われたのなら柳瀬は
それに応える努力を
するしかないんだよ。」

柳瀬は頭を抱えていた。
無理もない。研修医時代の俺も
そうだった。...いや、もしかすると
今もそうなのかもしれない。