俺はすぐに病室へ向かい
救急救命科の医師に判断を
仰ぐようナースに指示を出した。
今の俺に出来る事は限られている。

看護士「工藤先生、すぐには
来られないそうです!
冴島先生に連絡しますか?」

蒼太「そうして下さい。」

冴島先生の到着を待つ他ない。
まだ半人前にも満たない自分が
無力だって事を知っているから。

村木「柳瀬· · ·先生。」

蒼太「村木さんっ!」

村木「私は手術を受けた方が
良かったんですか?」

蒼太「え?」

村木「冴島先生は言ってました。
私が手術を受ければ50%の
確率で病気は治ると。
でも、私は頑なにそれを拒んだ。
親から貰った体に傷をつけたくない。
そんなつまらない意地を張って
手術を拒んできたんです。
真意の分からない50%の確率に
命を託すくらいなら
死んだ方がマシだと思ったんです。
· · ·でも、今...私は生きたい。
柳瀬先生。教えてください。
私が生きるには手術が必要ですか?」