蒼太「お前にこんな話
するべきじゃないと思うけど
俺の教育係をしてくれてるのは
お前の兄ちゃんなんだよ。」

雅喜「そう。」

蒼太「冴島先生はすごいよ。
どんなに忙しくても
どんなに残酷な状況でも辛い時でも
いつも笑顔を絶やさない。
人望もあってあの歳で高度医療科の
主任になってさ。本当にすごい人だよ。
そんな人を見たら自信なんて
すぐに吹き飛んでいったよ。」

雅喜「お前に言われなくとも
雄にいの凄さは俺が一番よく知ってる。
雄にいは昔からそういう人だった。
よく知ってるからこそ言うけどさ。
俺たちがどれだけ頑張っても
雄にいみたいにはなれねぇよ。」

他人が思う以上に弟である俺が思う。
雄にいは凄い人だ。
その差を見せつけられたからこそ
俺は今、ここにいるのに。