ようやく俺は理解した。
俺がいくらこの街で
稀の事を待っていたって
もう稀はこの街には戻らない。

同窓会に来なかった。
それが稀の出した答えだった。

だったら俺が行けばいい。
もう一度、稀のそばにいたい。
あの頃のように。
どうでもいい事で喧嘩して
雄にいへの想いを聞いて
嫉妬して‥それでもいいから
それ以上何も望まないから
俺は稀のそばにいたいんだ。

俺は今日、東京に引っ越した。