来られないと思っていた。
もう2度とここに戻ってくる事は
ないと思っていた。

同窓会会場に着いた私は
その扉に手をかける。

でも、どうしても· · ·
開ける事が出来なかった。

中から聞こえる皆の楽しそうな笑い声。
眩しいくらいの店内の光が私を照らす。
私はこんな場所へ行けない。
皆と笑い合う事なんて出来ない。

建物の影に隠れた暗い場所。
その場所こそが私の居場所だ。
私は1時間ほどそこで時間を潰した。

どんな顔で雄にいに
会えばいいのか分からなくて
また、私は雄にいの想いに
答えられなかったんだって
悲しくなって· · ·泣く事しか
出来なかった。