そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐

「わ、私もあの大きな明るい窓が大好きです」

私の横にいた、座談会メンバーの女性が緊張する声で賛同してくれた。

「ありがとう」

GMは私の隣に座る彼女に柔らかく微笑むも、すぐにクールな表情に戻って私に目を向けた。

「大きな光のたくさん入る窓は、私が最初に設計デザイナーに提案したことです」

「そう、なんですか」

「私が以前働いていた職場もそうでしたが、一般的なオフィス空間は窓があっても全体に光は届かない。せいぜい窓のそばに配置されているデスクに届く程度です。それ以外は大変圧迫感があり、窮屈で暗く、そのような空間で気持ちを落ち着けていい仕事ができるとは思いません。私はやはり電光の明るさではなく、自然の持つ柔らかい光が人の気持ちをも温かく照らしてくれると考えています。その思いで作った窓に着目し気に入って頂けているとは、私も大変うれしいことです」

GMはそう言い終わると、目を細めて私に頷く。

きっとなかなかいい質問だったなんて思っているんだろう。

もしくは、こんな単純な質問でもう終わりか?なんて思ってるかもしれない。

私の質問はこれでは終わりじゃないんだから。

「では、このように皆がいい仕事のできるスペースを作るという発想はどこから生まれたんでしょうか?GMは元々東條物産にお勤めだったとお聞きしていますが、そちらを退職されてまでこのハピーオフィスを立ち上げたのには何か意味があったのでしょうか」

GMはふぅーと息を吐き、椅子に深くもたれた。