そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐

「すみません!今日の座談会参加者の皆様こちらにお集まり下さい!」

突然、真知さんの澄んだ声が会場に響く。

真知さんは今日の座談会メンバーに、この間私にしてくれたのと同じようにテーマの説明を伝えた。

「一つのテーマに最大20分を予定しています。時間が来ましたらこちらからお知らせしますのでご了承下さい。二つ目のテーマが終わりましたら一旦15分の休憩を取って、最後のテーマに入らせて頂きます。あと、座談会終了後、GMより隣のお部屋で懇親会を用意して下さってますので時間の許す限りお楽しみ下さい。今日はよろしくお願いします」

テキパキと要領を得た真知さんの説明は気持ちいいくらいに完璧。

私もこんな風に今度の発表会仕切れるかしら。

座談会が終わったら、発表会の最終調整進めなくちゃ。

うじうじくだらないことで悩んでいられないわ。

真知さんのきれいな鼻筋の通った横顔を見ながら、今日ここに来れたことに感謝した。

「失礼します」

会場の扉が開き、山村秘書が一礼して扉を開けたまま入ってくる。

そして、その奥から東條GMがゆっくりと現れた。

いつものように切れ長の目が誰の気持ちも寄せ付けないほどのオーラを放っていて、今日は座談会ということもあってかいつも下ろしている前髪はつややかに上げられている。

普段は見えない形のいい眉と知性の感じられる額が、一層彼の顔を美しく見せていた。

私以外の4名の座談会メンバーが息を呑んで、そんなGMに釘付けになり硬直している。

「今日はよろしくお願い致します。どうぞこちらの椅子へ」

少し頬を紅潮させた真知さんがGMの前に歩み出て、座席に案内した。

GMは椅子に座る前に私達に視線を向け軽く会釈する。

そして、私にふっと視線を向けた。

ドクン。

心臓が張り裂けそうに高鳴っている。

あの日のことはやっぱり夢だったんだ。

こんなすごい人と一晩一緒の部屋で過ごしていたなんて。