コーヒーの香りが近づいてくる。
コーヒーカップを私に差し出しながら、東條さんはニヤッと笑って言った。
「忘れたんなら思い出させてやろうか?」
「私、真面目な話をしにきてるんです。ふざけないで下さい」
「ふざけてなんかないけど?」
尚も必死に自分の気持ちを押し殺しながら、東條さんの手からカップを受け取った。
どうしてこんなに意地悪なことばかり言うの?
久しぶりに会ったのに。
彼は私の横に座り、コーヒーを一口飲むとソファーの前に置かれたテーブルにカップを置いた。
「元気そうで何より」
彼が私の横顔を見つめてる。
その視線を感じただけで、今日何しにきたのか頭から飛んでいってしまう。
「さっきの話の続きだが、友梨はもう何も関わるな」
その言葉に、一気に自分の目的を思い出し横にいる東條さんに顔を向けた。
「どうせ自分にも責任があるなんて言って俺をかばうつもりだろう?」
前髪で隠れた彼の目は心なしか優しく見える。
その目をじっと見つめながら言った。
「もし関わらなければ、東條さんがすべての責任を負うつもりでしょう?そんなの嫌です。私も、東條さんのために何かしたいんです」
彼のきれいな瞳が一度だけ瞬きをする。
「俺の撒いた種を俺自身が回収するだけの話だ。何も問題はない」
「今回のことは私にも責任があります。これ以上、一人で傷つかないで下さい」
気持ちが高ぶり東條さんの腕を強く握った。
「・・・・・・っ、たっ」
その途端、彼の顔が苦痛に歪み私が掴んだ腕をそっと私の手から外す。
右腕?もしかして火傷の痕を握ってしまった?
「すみません!」
慌てて謝る。
どうしよう。まだ癒えていない右腕を握ってしまった。
コーヒーカップを私に差し出しながら、東條さんはニヤッと笑って言った。
「忘れたんなら思い出させてやろうか?」
「私、真面目な話をしにきてるんです。ふざけないで下さい」
「ふざけてなんかないけど?」
尚も必死に自分の気持ちを押し殺しながら、東條さんの手からカップを受け取った。
どうしてこんなに意地悪なことばかり言うの?
久しぶりに会ったのに。
彼は私の横に座り、コーヒーを一口飲むとソファーの前に置かれたテーブルにカップを置いた。
「元気そうで何より」
彼が私の横顔を見つめてる。
その視線を感じただけで、今日何しにきたのか頭から飛んでいってしまう。
「さっきの話の続きだが、友梨はもう何も関わるな」
その言葉に、一気に自分の目的を思い出し横にいる東條さんに顔を向けた。
「どうせ自分にも責任があるなんて言って俺をかばうつもりだろう?」
前髪で隠れた彼の目は心なしか優しく見える。
その目をじっと見つめながら言った。
「もし関わらなければ、東條さんがすべての責任を負うつもりでしょう?そんなの嫌です。私も、東條さんのために何かしたいんです」
彼のきれいな瞳が一度だけ瞬きをする。
「俺の撒いた種を俺自身が回収するだけの話だ。何も問題はない」
「今回のことは私にも責任があります。これ以上、一人で傷つかないで下さい」
気持ちが高ぶり東條さんの腕を強く握った。
「・・・・・・っ、たっ」
その途端、彼の顔が苦痛に歪み私が掴んだ腕をそっと私の手から外す。
右腕?もしかして火傷の痕を握ってしまった?
「すみません!」
慌てて謝る。
どうしよう。まだ癒えていない右腕を握ってしまった。



