そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐

「俺、ちょっと向こうで大智に電話してくるね」

私は頷くと、柳本さんが立ったソファーに入れ替わるように座った。

嫉妬。

大智さんと一緒にいることで悲しんでいる人がいるってこと?

私も、もし逆の立場だったらきっと辛い。

大智さんと誰かが一緒にいる姿を想像したら。

所詮、私は今だけそばにいさせてもらってるだけの存在だと、私に嫉妬している誰かに伝えたい。

大智さんには、これ以上何も求められないし、何も望んじゃいけない人なんだから。

祖父が恨む東條物産の御曹司。

きっとどうあがいたってその事実は消えない。

私にとっての幸せも、東條さんにとっての幸せもそこにはない。

それなのに。

どうして、東條さんはあんな意地悪ばかりするんだろう。

優しくしたり、抱きしめたり、キスしたり。

熱い唇が私の口を塞いだあの夜を思い出して胸がキュッと締め付けられるように甘く痛んだ。

東條さんは『今度本当の俺を教えてやるよ』って言ってた。

その言葉が真実なのか、真実を本当に教えてくれるのかはわからないけれど、今は彼のその言葉を信じたい。

真実を知ってから、ちゃんと自分の気持ちを整理しよう。

だって、こんなにも東條さんを好きになってしまったんだもの。

好き、なんて言ったら、きっと東條さんはまた子供じみてるって笑うかもしれない。

だけど、私にはその言葉が一番自分の気持ちを素直に表現していると感じる。

東條さん、早く帰ってきて。

そして私に真実を教えて下さい。

リビングの向こうの廊下で、柳本さんが話しているであろう電話の向こうにいる東條さんの姿を思い浮かべながら、心の中で叫んでいた。