そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐

ソファーに座っている柳本さんはそばに来た私の顔を見上げると短く息を吐いた。

「大丈夫?ここまで来た以上俺も大智も全力で守るから」

そう言うと、私に便せんを手渡す。

私は頷いてその便せんを手に取った。

小さく深呼吸して、その便せんに視線を落とす。

【岩倉友梨様 消えて下さい これ以上】

白い便せんに大きくそれは書かれていた。

丁寧な文面に似合わない粗っぽい字は、書いた人の心情の不安定さを表しているようだった。

【これ以上】の後ろが書かれていないことで、色んな妄想がかき立てられ体が震える。

じっと便せんの字に捕らわれ固まっている私に気付いた柳本さんが、私の肩にそっと手を置き私の手から便せんを抜き取った。

ふと我に返り、柳本さんの方に視線を向ける。

「大智にはすぐ連絡しておくよ。ただの悪質ないたずらかもしれない。大智のそばにいるってだけで目をつけられる可能性は十分にあるからね」

「・・・・・・はい」

私は力なく答えた。

「この字からは女性なのか男性なのかはよくわからないけれど、俺が思うに岩倉さんに向けた嫉妬のような気がする」

柳本さんも大きく息を吐くと、その便せんを封筒に入れた。

「これは立派な脅迫文だ。続くようならそれなりに対処しなくちゃならないよね。ただ、」

柳本さんは言葉に詰まる。

「考えたくはないけど、大智と岩倉さんを知る共通の人間となれば、身近な存在が当てはまる可能性も否めない。その時はあまり事を荒立てるのもどうかと思うからもう少し様子を見て、大智と相談するよ」

身近な存在?

その時、一人だけ頭に浮かんだ人がいた。

でも、こんな勝手なこと考えちゃだめだ。

すぐに頭から排除した。でも・・・・・・。

柳本さんの言う身近な人が、私が今ふと浮かんだ人と重なったような気がして、妙な胸騒ぎがしていた。