あの日、体育館の屋根の上で気持ちよさそうに風に吹かれている相馬があまりにも綺麗に見えて僕は目を奪われた。
なんて美しい顔立ちなんだろう。
2年3組、相馬 照史(そうま あきと)。
一匹狼のヤンキーで誰も人を寄せ付けないが、その綺麗な顔立ちから学校の女子達は密かに彼女の座を狙っている。
僕は話したこともないし、接点は全くない。
話してみたい。どんな顔をするんだろう どんな声なんだろう あー気になるよー
「佐武 !!」
「はいっ。」
いきなり先生に大声で呼ばれて驚いた。
「続き、読んで」
え、、ぼーっとしていて授業がどこまで進んだのか分からない。
「54ページだよ」
教科書をめぐりながら戸惑う僕に友哉が教えてくれた。
2年5組、霧島 友哉(きりしま ゆうや)。
隣の家に住んでいて生まれた頃からの仲良し。
成績優秀、スポーツ万能 そのうえすらっと背が高いモデル体型 おまけにみんなに優しいジェントルマン。
全てが完璧な自慢の親友。