「で?
しかも抱きしめられたら時にドキドキしたんでしょ?」





「うん…
でもさ、普通男の子に抱きしめられたらドキドキするでしょ?」




「んー、まぁそうだけどさ…
なんか違うでしょ」




「なんかってなによぉ…」





「んー、言葉では言い表せないけどさ…
でもさ、ほら、恋なんていつ始まっていつ終わるかわかんないよ。
知らないうちに始まって知らないうちに終わってる。
恋って難しくてさ、嫌いって思ってた人のことを案外好きになったりするもんだよ。」






「そうなの?」






「うん。
この恋愛小説読みまくりのプロが言うんだから間違いないわ!」






「ほんと好きだよね、恋愛小説」








「もちろん!」







でも、もしかしたらさーちゃんの言う通りかもしれない。