「そっか。音も良くないし熱も高いしな…今までのカルテをみる限り、千春ちゃんは熱の下がりが良くないし、もうそろそろインフルエンザが流行る頃だから入院しようかな…」






「…や」




「ん?」





「いや…」





「千春。」




「はるにぃ!?いつのまに…」




「仕事おわって様子見に来たら入院拒否かよ…
誠、千春が治療拒否したりしても無理矢理してくれていいから。
千春、誠のいうことはちゃんと聞け。
わかった?」



はるにぃ…
こわいよ…
お兄ちゃんのはるにぃは好きだけどお医者さんのはるにぃは大っ嫌い。
だってこわいんだもん…



「うぅ…クズン……グズン ゴホッゴホッ」



「ほら。咳出てきただろ。早く治すためにちゃんと誠の言うこと聞いて。」



成宮先生は、普段優しいはるにぃが怒っていることと、泣き出した私に驚いているのか、固まっている。





私ははるにぃがこわくて、こくこくと頷いた。