人の歓声を浴びながら、私達は、席に戻る。桜と杏奈ちゃんは笑顔を取り戻していた。

「すごいな…」

「…これぐらい、琥白や瑠梨でも出来るでしょ。魔法学校に通っていたんだからさ」

「出来るけど、自信ない」

「…あぁ。数年、魔法を使ってないからな」

琥白が言うと、瑠梨が大きくうなずいた。

「魔法学校を卒業してから、魔法を使っていないんだ」

「そうだったんだ…」

私は、苦笑いをした。琥白が何かを言いたそうに私達を見る。

「…氷翠さんが美影と付き合ったって聞いた時、驚いていたな。それに、結婚したなんて…」

「そうかな…」

私と美影は顔を見合わせた。私は、思わず美影に微笑んだ。