「孝治……さん。」
泣いてる私に近寄って、頭を撫でる孝治さん。
それを見てジャクソン先生は立ち上がり、孝治さんに席を譲る。
私は涙が止まらず、孝治さんに両手を広げると、孝治さんはすぐさま私を抱きしめてくれる。
『1人で、よく頑張ったな。』
その一言でさらに涙が止まらなくなる。
『そんなに泣くと、咳が出るから。』
背中を撫でられながら、次第に落ち着いていく。
孝治さんに会えたことで、ずっと我慢していた感情が爆発してしまった。
自分でも思ってもいないほど、我慢してたんだ…。
『手術までもう少しだから、それまでに体力も食欲も取り戻しておいてね。』
お父さんに言われて、頷く。
『私たちはしばらくこちらにいるから、何か欲しいものがあったら言うんだよ。』
と優しい声のお母さん。
『手術には俺も立ち会うから、しっかりな。』
と厳しい石川先生。
日本での仕事も忙しいはずなのに、私のために三人の先生がこっちにしてくれて、それを思うとまた涙が出てくる。
『とにかく、落ち着け』
優しい声で、いつもの日本での調子で声をかける孝治さんの言葉通り、深く呼吸をして落ち着いていく。
『これから会議をして、それからまた来るから、とにかく今は、完食するんだぞ。』
そういうと、ジャクソン先生とみんなで部屋を出て行った。



