いつもと何も変わらず、
淡々と時間は過ぎる。

「涼太、今日久しぶりにバスケしていかね?」

放課後、優斗がそう声をかけてきた。

「あー…、わりぃ俺今日…」

「今日も用事、かよ?」

俺の言葉を遮りそう言った優斗は、
いつもの人懐っこさが出てる笑顔じゃなく、
少し厳しい、
だけど、


少しの悲しみも含むような顔をしていた。

「じゃあ俺もつきあうわ」
「…は?」

鞄を持ち帰ろうとしてる俺に、そう言ってきた優斗に
思わず間抜けな声が出た。



「用事、つきあうって言ってんだよ、

…行き先位、分かってっし」

「…勝手にしろよ」

そう言って教室を出た俺に、
優斗はふっと笑って俺の後に続いて教室を出た。