そんな何気ない日々が続いていつの間にか
宿泊研修の日が近くなっていた
班は6人 くじ引きで決まった。
班は 私と花緒と北村未夢(きたむらみゆ)ちゃんと中村倫己(なかむらともき)白瀬隼人(しろせはやと)あと一人高瀬くんだった
「なんでお前と同じなんだよ」
え。決まったことなのにそんなこといいます?!
とか思ったけど私は そんな事言うなよ~と軽く
高瀬くんの肩を叩いた。
高瀬くんはその綺麗でキリッとした目で私を睨みながら
「俺に気安く触んな」と言った。
その言葉は少し胸に刺さったけど
ただの照れ隠しだと思い私はニヤニヤしていた。
すると後ろから「よろしくね」と声を掛けられた。
後ろをむくと立っていたのは中村倫己くんだった。
中村くんとは小学校の時に同じクラスで
それ以来話してないから少し気まずかった。
「よろしくね!」
そう私も言うと中村くんはニコッと笑って
「うん!」と嬉しそうに言った。
それを見ていた高瀬は少し嫌な気持ちになった。
「お前倫己と仲いいんだ」
突然高瀬くんから言われドキッとした。
「小学校のとき同じクラスだっただけだよ!」
私はそう言いニコッと笑った。
その隣で北村未夢ちゃんが私を少し睨んだように感じた。

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それから数日後宿泊研修の日がやってきた
「これからバスに乗りま~す」
と担任が言うと皆が口を揃えて「はーい!」と言った。
バスに乗ると中村くんが一緒に座ろと言ってきた。
私は花緒と座ろうとしてたけど「いいよ!」って
言ってくれて白瀬くんと座っていた。
その頃高瀬くんは未夢ちゃんに「一緒に座ろ!」と
言われて仕方なく座ってるように見えた。
未夢ちゃんに話しかけられても全てスルーしてる高瀬くんを
見てたら目が合いすぐに逸らしてしまった。
「大樹のこと好きなの?」
そう中村くんに言われすぐには誰のことか分からなかった。
ずっと高瀬くんと呼んでいたので下の名前を意識していなかった
「ちがうよ!そんなわけないじゃん!」
私は笑いながらそう言った。
「そうなんだ?よかった!」
え?どうゆうこと?
そんな事を考えている時に高瀬くんが私のことを
見ていた事は気づかなかった。

なんだかんだ話しているとあっという間に目的地に着いていた。
宿泊場所に荷物を置き今から班で行動する。
荷物を置き最初に話しかけてきたのは花緒だった。
「最近やけに中村くんと話してるね」
やっぱりその事か。的中だった。
「話しかけてくれるからね」
「高瀬はいいの?」
なんで高瀬くんが出てくるの?
そんな疑問を持ちながら話していたら高瀬くんと会った。
気まずくなり私はとっさに
「未夢ちゃんとどんな話してたの?」
と聞いた。
高瀬くんはぶっきらぼうに「別に」と言った。
そして「ほんと?」と聞くと
「話しかけんなごみ」と言ってきた。
私は一瞬ドキッとしたが「うん」といい花緒のいる方に行った。
その頃大樹は自分が言ったことが情けなくなり
「なんであんなこと言っちゃったんだよ…」
と1人呟いていた。
大樹はバスで倫己に柚花を取られたこと。
柚花が倫己と話してる時の方が楽しそうだということ。
そんなことを考えすぎてつい言ってしまった。
そんなことばかり考えて柚花も大樹と話さなくなり
2日間の短い宿泊研修が終わった。