最後のワガママ







季節が変わって5月上旬




大学までのポプラ並木が緑に染まってきた頃




ああ、もうそろそろ桜の木も咲いたりするのかなあ。





―――――♪。.:*・゜




カバンの中の携帯が私を呼ぶ



表示されたのは、もちろん彼の名前。





「もしもーし?」





――――――翔「華」





「んー?どうしたの翔太くん」





――――――翔「...二次審査、突破した!」





「え...、えっ、ええ!!本当に!?えっ、翔太くん!

おめでとう。おめでとう!おめでとう!!」






――――――翔「ハハッ!華落ち着いて!

うん、ありがとう。」






通りすがる人が、私をチラチラ見てくるけど





そんなの気にしない。




携帯を片手に、23歳の女が





泣きながらピョンピョン跳ねてる姿は





そりゃ、奇妙だけど





かなり、イタイけど






――――――翔「絶対、最後まで残るから」





少し涙が混じる、君の声を聞いたら






「うんっ、、翔太くんが出てるTVちゃんと、録画するから!」






――――――翔「ハハッ!そこかよー!」






やっぱり、周りの目なんてどうでも良くなるんだよ。






ああ、どうか





翔太くんにも無事に桜が咲きますように。