藍色の空、パッと鮮やかに咲く花火




何を話すことも無くただ二人で



花火を見上げる。






翔「華」





「ん?なに?」





翔「なんで今日、隅っこで見てた?」





翔太くんが言ってるのはきっと





今日の体育館でのこと




あの時の感情を思い出すだけで




翔太くんの顔が見れなくなってしまう。






「あんな隅に居たのに、よく見つけたね」







翔 「本当だよね。でも、なんでだろうな

すぐ、分かったよ華のこと」






彼のくれる言葉は優しくて嬉しくて





なのに、正直に喜べないでいるのは




きっと、まだ心の中で




――――――「私だけじゃ、なくなっちゃった」





そんな気持ちが残っているから。