すぐそこの自動販売機で買った




シュワシュワ透明なサイダー




プシュッと音を鳴らして開ければ





喉を通るのは、冷たい炭酸





久しぶりに飲んだ炭酸は、喉を焦がすようで




思わず涙が出るのを堪らえた。







――――ヒュー...ドンッ、パチパチッ






ついに上がってしまった花火







「...綺麗」






こんな状態で見ても花火はやっぱり綺麗で




学校で見てたら、もっと綺麗だったのかな。







いや、でもきっと





私にはこの距離が丁度いい。







「...たーまやー」






ため息と一緒に呟く、ソレは





花火にもきっと迷惑なんだろうな。






――――ドドーンッ、ヒュー...パチパチ







さっきから花火の打上げと共に微かに聞こえる




生徒たちの声




この中に、翔太くんの声も混じっているのかな




学校とさほど離れていないこの場所は





一人でいるには辛すぎて





「...帰ろ」





なんだか重い腰に力を入れて




グッと立ち上がった






その時



























翔 「たーまやー!!!」







いきなり聞こえた大きな声に





思わず振り向けば





花火に向かって、大きく叫けぶ






クシャっと笑う







笑顔の可愛い








翔 「ハハッ、やっと見つけた!」







彼がいた。