夏とはいえど





夜になれば、辺りは暗くて





この公園で頼りになるのは





一つの大きな電灯







藍色に染まった空に






ぽつんと浮かぶ三日月







月光がプラタナスの木を緑に照らす。






今頃彼は、後夜祭の花火にでも誘われているんだろうか。






だとしたら、あの中にいた人なんだろうな。






あの時、確かにその場にいた全員を魅力させていた彼





女の子がほっておくわけないんだよなぁ。






とか





でもね、あの後沢山の人に囲まれて







幸せそうに笑っている君を見て







ついに、言い出せずにここまで来てしまったけど







本当は、私も









君と花火を見たかった