「翔太くん...」






あの時より、何倍も男らしくなった君。




私の知っている君はいつか、消えてしまうんじゃないか。





周りの女の子を、一瞬で夢中にさせてしまう君は






もう、私の知っている君じゃないみたいで







怖くて、淋しくて






触れたくて








心のままに手を伸ばす








でも









――――コツンッ









触れたのは、優しく笑う君なんかじゃなく






人工的な冷たく固い液晶画面





「、...っ」






突き放された指先は




驚くほど冷たくて




私を一気に、現実へ引き戻す。





そうだ、もう君はスーパースター





私の隣でクシャっと優しく笑う君はもういない。





そんなこと、とっくの前に分かってたはずなのに






それなのに、心は叫ぶから






____痛い、会いたいよ。



まだ好きなの



本当は、忘れたくなんてない







おかしいでしょう?






あの、夜。





雪が降る寒い夜。






別れを告げたのは





君を突き放したのは






私なのに。